2011/12/10

『ALL IS LOVE IS ALL』 セルフライナーノーツ 14〜18



- 14 Kill your idol / KING BROTHERS

 酸いも甘いも知り尽くした彼等が8年振りにメジャー復帰。その1発目に届けられた楽曲がこれ。インディーだろうが、メジャーだろうがそんなのどうでもいい世の中になってしまったが、当然の如く、メジャーシーンで放つ数々のロックロールの広がりは、インディーよりも広しなのは明らかだ。それを逆手にとって、いや、相も変わらず、「これこそがロックンロールだぜ!」という、証をより万人に突き刺すことを意図的だろうがなんだろうが、とにもかくにも強烈に放つっている。リスナーにロックンロールとはなんたるか?を説き伏せるかのように鳴らしまくっている、痛烈なトラックだ。
 ここから始まる、このアルバムのロックンロールモードの号砲として収録。


- 15 FOOL GROOVE / YOUR SONG IS GOOD × BEAT CRUSADERS

 ユアソンとのコラボではあるが、そのケミストリーが功を奏したかどうかはもうどうでもいいほどの、ビークル史上、1、2を争う、最高のロックンロールポップチューン。必ずといって良いほど、この楽曲を僕はDJでスピンし続けている。他にも沢山、伝え続けている楽曲はあるが、この楽曲のイントロから始まる全てのクオリティの高さが、僕にこの曲をスピンさせることになっているのだ。
 どんな状況であれ、イントロドン!で、すでにこの楽曲の世界に入り込める、強烈なナンバー。それをもっと強烈に打ち付けたく、「Kill your idol」で歌われるリリックの後に、ぶち込んだわけなのです。


- 16 For divers area / Dragon Ash

 ロックアンセムというものはこうあるべしと言ってしまってもいいくらいの、最強のミュージック。音楽を全身で、肉体的に体感し、思考を遠くに追いやって、ただひたすら浴びる。そして、踊る、叫ぶ、暴れる。音楽は自由だ。音楽が鳴っているその瞬間だけは、なんでも許される。そんな多幸感を存分に堪能出来るナンバー。
 前曲、「FOOL GROOVE」のグルーヴ感を損なうことなく、さらに強力な流れになるように繋ぎ込みました。


- 17 風吹けば恋 / チャットモンチー

 2011年に巻き起こった様々な哀しみを振り返って、僕らにとって今必要なのは、何かを思うこと。何かを祈ること。何か行動を起こすことだと思う。そのきっかけをこのアルバムで表現したく、この楽曲をセレクトしました。彼女達が伝えるメッセージ。「行け!」というフレーズ。この一言がこのアルバムを創り上げるのに必要不可欠であったのです。さらに、どうあれなんであれ、人は人。私は私。というリリックの秀逸さを改めて握り締めて欲しいのです。
 千差万別。色んなことがあった2011年だけど、絶対に失ってはけない自分というもの。そして、とにかく歩みを進めること。それを、今、改めて実感してもらいんです。この「風吹けば恋」で。


- 18 ジェットにんぢん 2010 / GO!GO!7188

 デビューから10年を超えるキャリアを積み重ねてきた彼等だが、この楽曲が当時リリースされた時の衝撃は未だに忘れられない。当時、僕が某CDショップの店員で働いていた時に彼等がインストアライブを行った。その時、ロック&ポップス売り場を徘徊しては、目を爛々と輝かせ、色んなCDを聴き漁って、興味を示していたあの頃の姿。音楽をひたすらに吸収しようとしていた姿。改めて、2010年の配信限定リリースバージョンで聴いても、あの時の輝きが全く失われていないことに、感動。そんな僕の個人史もこのアルバムにはちらほらと、入れ込んでいるのであります。

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