2011/12/18

ちょっとした『ALL IS LOVE IS ALL』制作秘話的な、話。



 気がつけばもう今年もあと何日?…ていか「COUNTDOWN JAPAN 11/12』が開催されるまでもう10日を過ぎてるんだね。て、こ、と、は、あと2週間か…。光陰矢のごとし…。今年は、30日、31日に出演します。つっても、31日に至っては、元旦って言ったほうがいいよね。だって、深夜?明け方?AM3:40からAM5:00までだもんね。最後の最後のアストロ・アリーナ出演者ということになりますからね。ていうか、おじさん、大丈夫かな…。

 12/14にリリースされた『ALL IS LOVE IS ALL』。リリースされてから、周りの色んな人に様々な質問をされることが多いのですが、その中で、一番多いのは、『いつぐらいから制作作業をしていたんですか?』ってのが多いっす。『どんだけ大変でしたか?』とかとか。

 実質的に動き出したのは、8月初旬くらいからになるのでしょうか。いや、実を言うと、リリースのお話は以前から頂いていて。何事もなければ、もう少し世に出るタイミングが早くなっていたかも知れません。なぜこの時期になったのか…? 直接的、間接的、いろんな「的」を含めて、東日本大震災の影響があったから、この時期にリリースされることになったのが一因です。でも、それは、誰にも逆らえないことであった訳で。あの震災があって、僕が音楽で出来ることなんて、ほんのちっぽけなことなんだから、致し方ないと思っていたので。粛々と受け止めて、些細なことでもいいから、僕に出来る何かを探していました。
 そこで、今回、僕の作品にコメントを寄せてくれた、チャットモンチーのアッコちゃん。彼女の言葉にも書かれているように(こちら)、あのとき、僕は、DJとして、何が出来るか。出来ることは何か。を模索していたところで、「音楽を届ける」ということで、彼女とリンクし、近づいて、どれだけの人にどれだけのものを届けられるか。暗中模索の中、届け続けていました。結果はわかりません。でも、僕の出来ることはあったんだと。そう実感させてもらえたのは事実でした。それから、改めて、ビクターの方からリリースのお話しを頂き。8月から動き出したという感じです。感謝しきれないほどの喜びでした。

 よし。では、どんなMIX CDにするか?ということになるわけですが、例の、震災の件があったし。その時期に、僕に出来ることっていうことを再認識したわけなので、大枠としてのテーマというものは僕の中で出来上がっていました。それを象徴するのが、CDのタイトルになった、『ALL IS LOVE IS ALL』です。本来ならば、ロックDJのコンピには似つかわしくないタイトルですよね。でも僕が、個人サイトにこの名前を使い続けてきたこと。『保坂壮彦=ALL IS LOVE IS ALL』という世界観を、スタッフが尊重してくれて。というか、その名前で出すことに意味がある、というくらいでね。僕としては、もう、このタイトルがついただけで、やることは決まった、みたいなところはありました。僕が感じ続けたものを総ざらいし、今、そして、未来に向けて鳴らす音楽を、DJとして紡いでいくということ。それだけです。が。が。が。それだけです、というのに、かなり苦労しました。
 「愛」に正確な定義が無いように、「僕」にだって正確な定義が無いから。なので、とにかく、自分が保有している音楽を全て総ざらいして。数千曲に渡る楽曲から、洋楽を削除し、残った数千曲の中から、「今、鳴らすべき音は何か?」を試行錯誤し。一旦まとめて、約4-500曲くらい。そこから、さらに削ぎ落としの作業が続きました。そこからは苦渋の決断の日々。DJとして繋いでいくスキルを発揮出来る楽曲を選んだり、そんなことは関係無しに、今、届けたい楽曲を選んだりして、日々思案しながら、ようやく40曲ぐらいまで絞り込んだわけです。

 そこから、色んな壁を越えたり、ぶち当たったり、壁に無理矢理穴を開けてしまったり。知らぬまに、落とし穴に落ちてしまったり。それでも、あり得ない偶然やサプライズも降り注いで。意図していなかったことが偶然という必然の魔法で、ばしっと決まったり。何事も、全てが上手く行くとは思っていなかった。だから、色んなトラップにはまったり、ピンポイントで打ち込まれて凹んだりしたけれど、それを超える、人為的なスタッフの皆様の協力と、人為的な力以上の何かが手助けしてくれたりして作業は進んで行きました。

 僕の思い、感情というものの基軸は、既にタイトルで大決定していたけど、じゃあ、DJプレイとしてどう繋いで、紡いで行けばいいのか?と。これももう、何十回、何百回?自宅で、七転八倒しながら、作業を続けていました。

 「あれとこれを繋いでこうなるから、こうする」「いや、これがこうならば、あれはあっちのあれとリンクさせよう」「ビートはもう少し落とす。そうすれば、前の曲が弾ける」「ここの3曲は、アーティストが伝えんとしている思いとしての共通点が似通っているから絶対に切り離さない」とかとか…。とにかく、基本路線として、聴き手に不快感を与えるような繋ぎ方にして、リスナーの気持ちとアーティストの思いを損なってしまったら、絶対に意味が無いという。その考えは絶対に忘れずに挑んでました。さらに、既に色んなところで述べていますが、起承転結、この作品1枚を頭からずっと聴き続けて最後に至ってこそ全てがわかるというような内容にならないように、至極、繊細になっていました。あと一番重要視していたのは、アーティストの思いが込められた楽曲を、僕の身勝手な理由や独断で、短くカットし、ひたすら数多くの楽曲を詰め込むという作品にならないようにする、ということ。

 こんなそんな時期を通して、この作品が出来上がりました。

 なんか、伝え下手になっているような気がするんだけど、気のせい?じゃないよね?かなり、アバウトな文章になっているよね?でも、これで伝えきりたい。これで、伝わって欲しいんです。もうこれ以上言葉にするのは、音楽に対して、言葉の数々によって、カタチある思考でがんじがらめにして、聴く前に、情報過多にさせてしまいそうで。なので、もうこの辺で終わりにします。

 とかいいつつ、ほんと、書き始めると、僕って文章長いんだよね。

 すみませんね、みなさん。

 ここまで読んでくれた人は、素晴らしい!(笑)

 ということで、ちょっとした(じゃねぇぞ。長すぎだぞ的な)『ALL IS LOVE IS ALL』制作秘話的な、話でした。

 とさ。




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